早朝の朝露のかかった庭は、キラキラ光って清々しい。
梅雨の晴れ間で、今日はバイカイカリソウの花が目に留まった。
小指の太さにも満たないくらいの小さな白い花。
支える茎もか細くて、どこにそんな力があるのだろうと思う。
こんなのが、雨にうたれてもまだ立っている。
いや、雨を楽しんでいると言ったほうがいいのだろうか。
5月の終わり。
梅雨の始まり。
何も、好き好んでここを選ばなくても…。 |
九輪草 四五輪草で 仕舞いけりというのがあるそうで、要するにこれは
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浦島太郎が釣りをしている姿に見立てたらしい。 |
タケノコ、タケノコ、ニョッキッキ。昨日は見る影もなかったのに…。 |
タケノコご飯姉が結婚して以降、毎年この時期は、
タケノコの木の芽和え
タケノコの刺身
タケノコの天ぷら
タケノコの煮物
タケノコの炒め物...などなど
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コケの間からポンッと。(さとみ撮影) |
花の唇弁がスズムシに似ているということで、牧野博士が命名。 林(木陰ということか)と充分な空中湿度を好むそう。 |
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オキナグサ。後方にはまだキューティクルを保った若輩者。(さとみ撮影) |
春の二つのうずのしゅげの花は
すっかりふさふさした銀毛の房にかわっていました。
野原のポプラの錫いろの葉をちらちらひるがえし、
ふもとの草が青い黄金のかがやきをあげますと、
その二つのうずのしゅげの銀毛の房は
ぷるぷるふるえて今にも飛び立ちそうでした。
⎯⎯「おきなぐさ」宮沢賢治
うずのしゅげを知っていますか。
うずのしゅげは、植物学ではおきなぐさと呼ばれますが、
おきなぐさという名はなんだか
あのやさしい若い花をあらわさないように思います。
そんなうずのしゅげとはなんのことかと言われても
私にはわかったような
またわからないような気がします。
それはたとえば私どもの方で、
ねこやなぎの花芽をべんべろと言いますが、
そのべんべろがなんのことか
わかったようなわからないような気がするのと全くおなじです。
とにかくべんべろという語(ことば)のひびきの中に、
あの柳の花芽の銀びろうどの
こころもち、なめらかな春のはじめの光のぐあいが
実にはっきり出ているように、
うずのしゅげというときは、
あの毛茛科のおきなぐさの黒朱子の花びら、
青じろいやはり銀びろうどの刻みのある葉、
それから六月のつやつや光る冠毛がみなはっきりと眼にうかびます。
⎯⎯「おきなぐさ」宮沢賢治
おきなぐさはその変幻の光の奇術(トリック)の中で
夢よりもしずかに話しました。
スズムシソウ |
クロユリ |
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クマガイソウ。大きく膨らんだ唇弁がどっしりと。いくつかの鳥類とも似てなくない...か。 |