2012/07/12

2012-07-12:キュウリ

タクマしく育ってほしい、お二方でございます。
ちなみに、これ、1週間前の姿です。


















俄に、数ヶ月前から、ニューストピックスとなっているのが、
この、側溝からムクりと出てきたキュウリ。
うちの畑からやってきたのか、
サル(うちの畑の天敵)が仕込んだのか、
とにかくアスファルトと石垣のすき間に現れた意外な緑は、
いわゆる「図太さ」「たくましさ」の類の象徴として
うちに居着いた模様なのです。
実際に実をつけるか、つければ天晴れ、てなとこでしょう。

さて、キュウリ。
その歴史は遥か彼方、メソポタミアに遡り(えらい昔ですな!)、
シルクロードを仏教とともに…かどうかは知りませんが、
日本へと、流れ流れて入ってきたのは平安時代。
(キュウリの「胡」はシルクロードを渡ってきたことを示す文字らしい)
品種改良が施されないままに江戸を生き抜き、
幕末なってようやく、江東区(当時は砂村)にて、
今のような、「瑞々しい」「シャキシャキ」に生まれ変わったとのこと。

品種改良前の状態を具体的に示すなら、
徳川光圀公は
「毒多くして能無し。植えるべからず。食べるべからず」とし、
貝原益軒によると
「これ瓜類の下品なり。味良からず、かつ小毒あり」と
両者とも、何のコーティングもせずにマズさを表現したことで歴然。
……ほぅ。

遠方よりはるばる参りて、苦い顔をされながら長年を過し、
耐えて耐えて、耐えぬいて、
今の「食卓のいつものお方」の地位を勝ち得たのですね。


このキュウリはどうでしょう。
こちらでも耐え抜いて、麗しい(潤わしい)実をつけるでしょうか。
それとも、猿にさえ素通りされるカナシイキュウリとなるでしょうか。
…いや、ここはやはり、行く末がどうであれ、
その生き方のたくましさに敬意を表すべきなのでしょうか。

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