2012/05/25

2012-05-25:コガクウツギ














ユキノシタ科 アジサイ属 コガクウツギ 落葉低木
ノリウツギと名称を間違っていました。
教えていただいた「花道楽」さんありがとうございました。
このコガクウツギも糊の原料となるらしいです。
ウツギは「空木」。茎が中空のため。
























初夏は白い花の季節である。
日ごとに深まる緑とのコントラストの中で、鮮やかさに目を奪われる。
しかも、白い色は、純真で清潔なイメージがあり、この季節の白い
花を見ていると清々しい気分になる。

しかし、イメージを作り上げているのは、私たち人間で、
白い花たちは、それぞれ、訳あって、白いのであろう。

昨年、牧野植物園のイベント「夜の植物園」に参加した。
そこで見たのは、
夜行性の虫たちにあわせ、夜に開く花たち。
強い香りを放ち、強力に虫たちの気を引く花たち。
ターゲットを絞り込んだ特別仕立ての構造をした花たち。
そして、夜の花は大概は「白」であった。
白い花弁は、色素を持たず、光が乱反射するから「白」なのだという。
白は夜行性の虫たちを呼び寄せるのに役立っているのだそうだ。

強い香りに酔いながら、太古の昔から、ギブ&テイクの関係で、
共に進化した花と虫の命を感じたのだった。

ところで、
このコガクウツギの白い花、香りは微香程度。
小さい花が本物、大きな花弁の花は装飾だとのこと。
きっと、訳あって、装飾花を持っているのだろう。

2012/05/23

2012-05-23:バイカイカリソウ


メギ科 イカリソウ属 バイカイカリソウ







































深まる緑の中で、小さな白い花が、爽やかに揺れている。
バイカイカリソウである。
バイカイカリソウは、他のイカリソウの花が終わるころから
咲き始める。花の形は名前由来のイカリの形からは遠く、
「梅花」である。
葉の形は「イカリソウ」と区別が付かないが、
茎の別れ方は「イカリソウ」が3本づつが2回で、一つの茎に9枚の葉。
「バイカイカリソウ」は2本1回で、一つの茎に2枚の葉だ。
どちらの葉も、花に劣らない美しい形とほどよい艶がある。

今朝は、葉のみをガラスに差し、窓際に置いた。

それにしても、
毎年この季節になると、白い花に目を奪われる。
初夏はまさに白い花の季節である。
新緑とのコントラストで、楚々とし、しかも鮮やかだ。
「ウツギ」「ドウダンツツジ」「ノイバラ」「ヤマボウシ」・・・・と。


2012/05/13

2012-05-13:アメリカナデシコ

ナデシコ科 ナデシコ属 アメリカナデシコ
今日は母の日、カーネーションと同じ科、同じ属


















ある朝、なんとなく気配を感じて、玄関に出てみると、置いてあった。
立派なナデシコの鉢植えである。
贈り主はゴウスケさん。すぐわかった。
「NPO法人絆」の理事長、「鷹取キムチの里づくり実行委員会」の代表、
そしてこの3月まで梼原町初瀬区の区長を16年間も務められた。
前向きな姿勢と行動力の人で、私は熱く尊敬している。

ナデシコでもこれは「アメリカナデシコ」、色が多彩で鮮やか、花期が秋までと長い。
「女子サッカー 撫子ジャパン」が世界優勝を果たした時、
「これからは、撫子だ。撫子を植えちゃろ。」と、
韓国レストラン「鷹取の家」の花壇に、たくさんの撫子を育てられていた。
その花が、今、盛りだ。

その花をいただいたのだ。大事に育てられていたので、申し訳ないと
思うと同時に感謝の気持ち一杯。

ところで、鷹取レストラン、本格派韓国料理が食べられる。しかも美味しい。
先日、講師をお願いした高知市在住の公文睦子先生(フードコーディネーター)も、
「高知市にはこんなに本格的な韓国料理が食べられるレストランはあまりない。」と
言われていた。愛媛大学農学部のk助教も「松山市にはサムゲタン?を
出せる韓国料理店があまりない。」と、鷹取の料理を喜ばれていた。

鷹取の家はこちら↓
http://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/120301/0401720.html
http://tosagourmet.jp/shop/takatorinoie/


2012/05/12

2011-05-12:枝分かれのパターン

植物を見ていると、葉の付き方、枝の分かれ方、花の付き方などなど
パターンがあることに気が付く。
一度パターンの目を持つと、何でもパターンの図を見てしまう。

そういえば、神経や肺胞もパターンの図ですよね。とかね。

この植物は、枝分かれに特徴的なパターンを持つ。
3つに枝が別れ、真ん中の枝は花一つ。
左右の枝からは、各々3つの枝分かれ。
この3つの枝のうち、真ん中の枝は花一つ。
左右の枝からは、各々3つの枝分かれ。
・・・・・・・・・・・・・・・。
という具合。

枝の先端





























枝分かれのパターンの繰り返し













ところで、
もともとを言えば、パターンの目を持ったのは、
この植物の名前を知りたいと、
特徴を伝えるために観察していたから。

この植物の名前をご存知の方、ぜひお教えください。
もう、パターンの目から開放されたい。
コメントか、メールにて↓

2012/05/06

2012-05-06:ヒメシャガ

アヤメ科 アヤメ属 ヒメシャガ




















5月5日は「こどもの日」、若葉色の「うちの庭」に、
小さな鯉のぼりが泳いでる。

娘の結婚した相手の実家には昔からの言い伝えがいくつかある。
その中のひとつに「お節句はしない。」がある。
なにか理由があったのだろうが、今となっては知るよしもない。

恐る恐る小さな鯉のぼりを購入し「うちの庭」の真ん中で
泳ぐこととなって、今年は6回目の「5月5日」だ。

端午の節句には「菖蒲」が縁起物で飾られたり、
菖蒲湯にしたりする習慣がある。
「健康」と「成長」を祈ったのだ。
この「ヒメシャガ」は、菖蒲と同じ「アヤメ科」の植物。
鯉のぼりの横で爽やかに咲いている。





















2012/05/05

2012-05-05:アマドコロ

ユリ科 アマドコロ属 アマドコロ






































昨日(2012-05-04)ブログ「うちの庭」「ホウチャクソウ」
という名称でアップしていた写真は「ホウチャクソウ」ではなく
「ナルコユリ」だと情報をいただいた。
正直なところ、自信のない私、家族の言葉を疑いもせず、
一応形だけネットなどで調べて、ブログ掲載となる。
実をいうと、今回は、ネット検索過程で、写真を見ながら
「う〜ん、本当かな?」と思っていた。
連絡後、もう一度、疑問の目で見たら「違うな」と確信して、
写真を撮り直し、昨日のブログ写真「ホウチャクソウ」は取り替えた。

そして、丁寧に「牧野日本植物図鑑」を調べてみた。
「アマドコロ」と「ナルコユリ」はあまり違いがない。
葉に柄があるのが「ナルコユリ」。「ナルコユリ」の茎には稜がない。
アマドコロの茎に6本の稜があって、触ると、滑らかでなく、紫緑色。
また、花期もナルコユリが1ヵ月遅い。

とすると、昨日間違えてアップしていた植物はどうも「アマドコロ」だ。

それにしても、3つの似た者は「ユリ科 アマドコロ属」同じ分類だ。
昨日も書いたが、「ホウチャクソウ」は有毒植物。
残りの2種は、山菜として食べられる。
30年前の私なら「ホウチャクソウ」を間違いなく食べていたところだ。

「危ない。危ない。」

先日、新聞に、「トリカブト」を山菜と間違え死亡した記事が載っていた。


2012/05/04

2012-05-04:ホウチャクソウ


ユリ科 アマドコロ属 ホウチャクソウ






































細長く下にぶら下がった花は、葉の色との差が少なく目立たないが、
よく見ると、白から先の方に行くに従い黄緑色でたいへん美しい。
うちの庭では、あちこちから芽を出し、かわいい花をつけている。
どこからか移植したわけでもなく、こけや木についてうちの庭に
やって来たようだ。
ホウチャクソウは有毒植物である。
食べられる「ナルコユリ」「アマドコロ」と姿形が似ているので、
注意が必要だ。

春は山菜が旬、
私は、ある山荘で山菜料理をご馳走になったことがある。
その時、食した天ぷらは今も忘れられない。
揚げたての「タラの芽」や「ウドの葉」の天ぷらは逸品だった。
以来、当分の間、山菜の本を片手に、野山に分け入り
何でも料理してみた。家族は、新参者の私に遠慮して、
何にも言わず食べていたのだろう。
30年以上経た今、
「あの時の・・・・は、あくが強うて、食べれんかった。」
などなど・・・言われる。舌の記憶は強烈に保持されるのだ。
こうした経験?を積み重ね、今では、家族に信頼?され、
楽しみ?にされる山菜料理人に成長した。
今夕は「ミツバの白和え」「ウドの酢みそ和え」「ウドの皮のキンピラ」
を作って、家族の好評を得た(と思う)。

ホウチャクとは「宝鐸」。「宝鐸」は寺院の軒先の四隅に吊り下げられた飾り。
名前は花の垂れ下がって咲く姿が「宝鐸」に似ていることからとか。


2012/05/01

2012-04-30:スズラン

ユリ科 スズラン属 スズラン






































漢字で書けば、鈴蘭。
花言葉は「幸福の再来」「意識しない美しさ」「純粋」。
名前も花言葉も美しい。「かわいい」姿によく似合う。

先日(大分前のことですけど)、孫を幼稚園に迎えに行った道すがら、
公園で中学女子の集団が
「きもかわいいよね。」
「そうながよ、きもかわいい、きもかわいい。」
「きもかわいい」という言葉を連発して、盛り上がっていた。
何の話をしていたのか分からなかったけれど、この田舎で
使われていることに妙な新鮮さを感じた。
お笑いのアンガールズが「きもかわいい」と言われていたから、
ああゆう「得体のしれない感じ」に使っていたのかしら。

「かわいい」にもいろいろある。
スズランの「かわいい」と、「きもかわいい」の「かわいい」は
ちょっと違うんではないかなあ。
私の「かわいい」は「小さくて、可憐、美しい」というイメージ。
似ているが、「愛嬌がある」とか「愛すべき」とかの意味も
あるので、アンガールズの「かわいい」はこの辺りの意味で
使われているのだろう。
「おじいさん」や「おばあさん」あるいは「上司」に対しても
「かわいい!!」と・・使ったりもする。
この前、新聞に「仏像」を「かわいい」と表現していた。
現代の「かわいい」は、本当に多様である。

ところで、「キレイな花には棘がある」とはよく言ったものである。
スズランは全草に棘ならぬ有毒物質が含まれていて、摂取すると、
「嘔吐」「頭痛」「めまい」「血圧低下」「心臓麻痺」と
死に至るときもあるという。

さしずめ「スズラン」の「かわいい」は
「しびれる」と「かわいい」を複合させ「しびれかわいい」。
いかがでしょう?