2012/04/26

2012-04-25:ヤブエビネ

ラン科 エビネ属 エビネ
中国生薬名は九子連還草で血液の循環をよくし、
育毛に効果があるらしい。








エビネは漢字で書くと「海老根」、茎と根っこの接合部は
球茎と呼ばれ、いくつかの球茎が節のように連なっており、
この形が海老に似ていることから名付けられたのだそうだ。

エビネが大変なブームだったころがある。
いや、和蘭全体がもてはやされた。
ここら界隈でも、和蘭の展示会が盛んに開催され、
高値で取引されていた。
そのころは、エビネを栽培する「エビネ小屋」を、
作っていた人も結構いて、「これは珍しいエビネで・・・
・・・・どこどこで手に入れた・・。」と自慢話が
尽きないものだった。

このエビネはヤブでそういう投機対象には全くならない
種類らしいが、私はむしろこのエビネが趣があって好きだ。
もと住んでいた家地から移植したものだが、生育条件が
合うのか、年々増えている。

88歳の義父の話では、もともとうちの山に自生していたものを
ずっと前に、移植したもの。山中のエビネは、年中陽が当たらなく
なったから、「もう、消えちゅうろうね。」と。
そう言えば、前回の「クマガイソウ」についても
同じように「陽が当たらんなったら、消える。」
と言っていた。
環境省の保全状況評価ではヤブエビネは準絶滅危惧、
クマガイソウは絶滅危惧Ⅱ類だ。
義父の話から、これは、あながち、乱獲、盗掘だけが原因ではなく、
植林等により山野の植生が変化した結果だとも言えるのではないか、
と思った。

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