2013/06/07

2013-06-07:ウメモドキ


花の季節は5〜7月のまさに今ごろに、
ウメの花を忘れたころに姿を見せる小さな“ウメモドキ”。
今年もかわいく咲きました。
春されば
まづ咲く宿の 梅の花
ひとり見つつや
春日暮らさむ
(山上憶良)
これは、年末年始が過ぎたころの梅の花をうたったものですが、
素直に、言葉通りに受け取れば、イマでなら
ウメモドキをウメにもじったのと同じだなぁと思ったのでした。
葉や枝ぶりが似ていることからこの名に、とのことだけど、
花ぶりだってちょっと似ているようです。
例年通りに雨の降らない暑い梅雨に、やや清涼感の漂う白い花です。

それにしても、バイカオウレンにバイカイカリソウなど、
ウメにもじった名を持つ植物はとても多いのですね。
でも、ウメをうたった唄はいくつもあるのに、
似た植物をうたったものをあまり見かけません。
ま、期待せず、気にせず、思い出したときは声をかけてねという
気軽さも「もどきもの」の良さでしょう。

ウメモドキの実の発芽抑制物質を解除するカギは
小鳥の体内を通過するときに起こる化学変化とのこと。
このことは、「今いるところとは別の、もっと遠くへ」を意味します。



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