2011/08/08

2011-08-08:ワレモコウ


















山野草として普段にもよく見る花です。
紅色のダンゴみたいな花が、モコモコとしてかわいい。
この姿から、花とは思われてないことも多いでしょう。
これは、花弁がなく、萼が花の彩りになっていることから、
こういうカタチを作っているらしい。
花弁がないということは、色が長く残る、ということでも。
秋遅くまで咲いているように見えますが、
花はすでに終わっている、ということも多いです。
今はまだツボミの状態です。
これから、上から下へと順に咲いていきます。

漢字の表記はいろいろとあって、
我もまた紅い、とする「吾亦紅」に
平安時代に額にかぶった帽額(もこう)を由来とする「割木爪」、
その他にも「我吾紅」「吾木香」「我毛紅」と。
和歌や俳句で使われることも多くて、
コトバの響きから、「我も恋う」を掛けることも。
おそらくこれも、「我も恋う」でしょう。
吾木香 すすきかるかや 秋草の
さびしききはみ 君におくらん (若山牧水)
じっくりと見れば、これもまた、美しい花なのですが、
いかんせん地味で目立たない。
だから、切ない心を投影しやすいのかもしれません。
いや、また、小林一茶の
吾亦紅 さし出て花の つもりかな (小林一茶)
みたいに、ファニーに詠んだ歌もあるんですけどね。

0 件のコメント:

コメントを投稿