2011/08/17

2011-08-17:ハギ






































萩は、地上に見える部分は一部を残して枯死するそうです。
根本から毎年新しい芽を出し、
そのため、茎は木質化して固くなっても、
年々太くなって伸びるようなことはありません。
そんな様子を「生え芽(き)」と呼び、
それが転じて「萩」になったんだとか。
また、根粒菌と共生しているおかげで痩せた土地でもよく育ち、
荒れ地に生える“パイオニア植物”とも呼ばれるそう。

枝の先端はしだれ、
花はしっとりとした紅紫の蝶形を成し、
とても風情があるのだけれど、
その生き様は「美しい」とは対局のところにあるように思えました。
日本では古くから愛され、
万葉集では最も多く詠まれている花です。
万葉集ならずとも、多くの人が萩をどこかに匂わせる歌を詠んでいます。
夏から秋への移ろいを感じさせるワードではありますが、
「萩」とあるだけで、どこか野趣に満ちた美を感じられるのです。

何か和歌をひとつ紹介してみようかと思ったのですが、
どれも秋を表すものばかり。
さすがは秋の七種(くさ)です。

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