2011/08/29

2011-08-29:サルスベリ







































猿もツルツルと滑って登れそうにないから「猿滑」。
樹皮のコルク層は古くなると剥がれ落ち、
その下から現れる新しい樹皮によって更新されていきます。
新しい樹皮はスベスベと滑らかな感触。
木肌に触れると、夏にも関わらず、
なんとなくヒンヤリとしてキモチがいい。
この温度感覚は、ヒメシャラと似たような感じでしょうか。
他にも、ナツツバキやリョウブなどは、
同じように樹皮を更新していくので
「サルスベリ」と呼んでいる地方もあるんだとか。

フリルのような紅色の花は、7月から9月ごろに。
「百日紅(ヒャクジツコウ、サルスベリとも読む)」というのが
正式な漢字での表記のよう。
一度花の咲いた枝先から再度芽が出て花をつけ、
100日間、絶えることなく花を咲かせ続けているように見えるのです。
このことは、
散れば咲き 散れば咲きして 百日紅(加賀千代女)
などとも詠まれています。

呼び名で言うならば、
たとえば、開花時期を表し「怠けの木」と言ったりもするそうです。

サルスベリは中国南部が原産なのですが、
花の時期が今ごろになってしまうのには
中国南部の春の気温と同じごろだから、ということも言われています。
それに、幹を揺さぶると花がよく揺れることから
「笑いの木」「コチョコチョの木」などとも。
これは、幹に対して、枝葉の部分が重いからですね。

花のカタチも、たいへんに興味深い造形をしています。
これはまた、ゆっくり。

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