猿もツルツルと滑って登れそうにないから「猿滑」。
樹皮のコルク層は古くなると剥がれ落ち、
その下から現れる新しい樹皮によって更新されていきます。
新しい樹皮はスベスベと滑らかな感触。
木肌に触れると、夏にも関わらず、
なんとなくヒンヤリとしてキモチがいい。
この温度感覚は、ヒメシャラと似たような感じでしょうか。
他にも、ナツツバキやリョウブなどは、
同じように樹皮を更新していくので
「サルスベリ」と呼んでいる地方もあるんだとか。
フリルのような紅色の花は、7月から9月ごろに。
「百日紅(ヒャクジツコウ、サルスベリとも読む)」というのが
正式な漢字での表記のよう。
一度花の咲いた枝先から再度芽が出て花をつけ、
100日間、絶えることなく花を咲かせ続けているように見えるのです。
このことは、
散れば咲き 散れば咲きして 百日紅(加賀千代女)などとも詠まれています。
呼び名で言うならば、
たとえば、開花時期を表し「怠けの木」と言ったりもするそうです。
サルスベリは中国南部が原産なのですが、
花の時期が今ごろになってしまうのには
中国南部の春の気温と同じごろだから、ということも言われています。
それに、幹を揺さぶると花がよく揺れることから
「笑いの木」「コチョコチョの木」などとも。
これは、幹に対して、枝葉の部分が重いからですね。
花のカタチも、たいへんに興味深い造形をしています。
これはまた、ゆっくり。
0 件のコメント:
コメントを投稿