2013/05/17

2013-05-17:クリスマスローズ







































4月の頭、広島のイナカにある母の実家にて
畑仕事を手伝ったあとに、叔母から、
「クリスマスローズは、高知の庭にも似合うでしょう?」と聞かれた。
畑の横に咲いていたクリスマスローズ。
名前から連想されるのと違ってきらびやかでなく、
葉の色とほとんど同じ色、空気をたっぷり含んだ
フレアスカートのような花びらは地味ながら静かに華やかで品があり、
「いいね、みんな好きなはずよ」と答えていた。
しばらくぶりに家に帰って、庭を散策していると、
あのときに話していた葉の色のフレアスカートがあったので
「あら、あなた、いつ来たの?」と驚いた。

父に聞いてみると、
「それは、お母さんが好きで、どっかから手に入れてきたんやろ」
とのこと。出所はわからず。
もしかしたら、ずいぶん前にすでにここにあったのかもしれない。
もしかしたら、母は広島からずっと前に運んできて植えていたのかも。
だから叔母も「クリスマスローズ、どう?」みたいな口ぶりだったのかも。
なんだか少しうれしくなった。

クリスマスローズ。
クリスマスの時期に咲くバラに似ていることから付けられたらしい。
荒れ果ててしまった土地に自生することから、
総称はヘレボラス(ギリシア語で地獄)。
他に「雪起こし」という名もあり、そのたくましさを象徴している。
じぃっと雪を溶かすように、
じぃっと静かに“そのとき”を待っている、といったニュアンスか。
そういえば、母の好きな服の延長線上にある花だなと思った。

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