2011/06/23

2011-06-23:カワラナデシコ

























縁が細かく切れ込んだ花弁が可憐に見えるのですが、
土の下ではいかつく縄張りを広げております。
うちの庭では、むしろきちんと抜いてやらないと
どんどんどんどん庭が浸食されそうな状態です。
ま、裏番長(死語?)といったとこ。
これが本当に絶滅危惧種だとは、なかなか思いにくいのですが…。
(地域によってはそうらしい)

ナデシコは、人間との関係が密接なのだそうです。
草刈りや枝打ちなどで広がり、
日当りのよくなったところに伸びやすくて、
自然とともに生きる里山の生活の場の中でよく見られます。
きっと人間との関係が密接な野の草花や木々は他にもあるはずで、
そういうふうに考えると、人間の営みだって卑下する必要はないのでしょう。
「草刈り」「枝打ち」だって、バランスよく植物が生きていく上で
役に立っている部分も大いにあるんですから。
ともに生きる、といった発想があればこそ、ですね。
だから、絶滅危惧種に登録されているということは、
それだけまた、私たちの生活の環境や方法が変わっているということ。
いいか悪いかは、ここでは置いておきます。

ナデシコは、ススキやキキョウ、オミナエシとともに秋の七草としても。
つまり、観賞用として利用されてきたということです。
そういえば、清少納言もナデシコを引き合いに出していますね。

草の花は 撫子(までしこ)、唐のはさらなり、大和のも、いとめでたし。女郎花。桔梗。朝顔。刈萱(かるかや)。菊。壺すみれ。  ※『枕草子』(清少納言)

ちなみに花言葉は「大胆・熱愛・純愛」だそうです。
撫子とは、「撫で撫でしたいほどかわいい子」という意味。
みなさん、このかわいい顔に注目するんですね。

0 件のコメント:

コメントを投稿