2011/06/15

2011-06-15:オウレン


















今見えている茶色いのはオウレンの種。
華やかではないですが、
シンプルなシンボルマークのような
形の規則性と小ぶりな具合がいい。
父はこれをまたどこかに植えるべく(?)
せっせと種を収穫して乾燥させておりました。
オウレンは、葉っぱもカタチがいいのです。
(葉っぱはうまく見えていませんが)
ちなみに、牧野植物園のシンボルである
バイカオウレンの場合は、
梅の花のように5つの葉をつけています。
これは、牧野博士のお気に入りだったそう。

かつて、うちでは薬草の栽培や販売の
中継ぎをしていたことがありました。
今もその薬草たちは残っていて、
このオウレンも、山に生きていたものを移植したもの。
地下を斜めにはっている根茎は黄連とよばれ、
健胃、整腸薬などで使われるとのことです。
「オウレン」とは、漢方薬に使われる「黄連」で、
これは、根茎の色と形状を模したものが由来になっています。

3月ごろには、小柄な白い花が咲いていました。
花や実をつける茎は、
地面近くで広がる葉と違ってすっくと立ってます。
その高さの違いは10〜15cmほどでしょうか。
地下で広がっている根の直上にて
光合成を行いながら湿気を保とうとする葉と、
昆虫を受粉に誘うため(雄と雌の株が違っているのです)、
できるだけ高い位置で目立とうとする花。
それぞれの役割を全うするために作られた
オウレンの2階層構造です。
他の植物でも見られる構造ですが、
オウレンのは他のより高低差が大きい気がします。
だからすぐに発見できてしまいます。

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