2011/06/24

2011-06-24:キキョウソウ

帰化植物のキキョウソウでした。
北アメリカからやってきたらしい。
それに対して「なーんかいけ好かん」と言っているのは姉。
馴染みの草花(=田舎者)の中に、
都会者が紛れ込んでいるようでどうも鼻につくらしい。

だいたい、外来種は、繁殖力が旺盛なイメージが強すぎるのです。
キキョウソウもそのイメージに違わず。
キキョウソウの場合は、確実に子孫を残す方法と、
より強い個体を残す方法の2通りをやってのけるそうで。
後者の役割は開放花(咲く花)、
前者は開放花の下にある閉鎖花(咲かない花)が担っています。
(この写真では閉鎖花は確認できないのですが)
つまり、まず、閉鎖花で自家受粉をし、子孫を確実に蓄えてから
開放花にて昆虫などを媒介し、他の個体と交わる、と。
どうやらキキョウ科は全てそういうふうにできているようですが。
実が熟すとがく片に楕円形の窓が開いて種子をこぼします。
花の咲かない時期は茎だけになってじっと時を待っています。
子孫繁栄への執念をひしひしと感じます。

帰化植物と言えば、文明開化の時期に緩衝材として
荷物の間に詰められたことをきっかけに帰化した
シロツメクサ、アカツメクサもあります。
(詰め草、ということなのですね)
ここで生きよう・生きなければ、の決意も半端じゃなかったでしょう。
思えば、当時は長い船旅で、しかもかなりの悪環境で、
生き延びていたものがあるなんて奇跡にも近い。
その数少ない奇跡の命が生きながらえ、ここに根付いた証とも言える。

1930年代に日本で確認され、キキョウに似ているからと
そこになぞらえて名付けられたキキョウソウ(別名:ダンダンギキョウ)。
ムラサキの小振りな花も、そう思えば控え目に映ります。
「なーんかいけ好かん」と言いながら
姉はそれでも「うふうふ。かわいいよね」と
うれしそうに愛でているようです。

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追記

私はこのオレンジすぎるのがどうもニガテですが、
みんながうれしそうなので。

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