2011/07/01

2011-07-01:ホタルブクロ


















先日の父の勝手な梅雨明け宣言もつかの間、
またもやシトシトとしはじめました。
雨は、それだけで物語になるので、決して嫌いではありません。
歌もたくさんあるし、小説だってたくさんある。
特に父は、雨の写真を撮るのが好きなので、
降れば降るほどに少しうれしそうに見えます。
ホタルブクロのこの花のカタチはベル型と言いますが、
雨露に打たれると、この「ベル」がさらに強調されます。

このホタルブクロは、ゆっくりと咲いたホタルブクロです。
本来ならば「子どもが花で蛍を包んで遊んだ」ことが
名前の由来というくらいだから、通常なら、もう少し早い。
今年は少し寒かったのでタイミングが遅れたのでしょう。
私は蛍をこの花に包んで遊んだことはないですが、
白い花びらに灯が透け、拡散して、とても幻想的なのでしょう。
それこそ2週間ほど前、家から山深く入った奥地へ
蛍を見に行ったことでした。
ある程度光り終わって、山へと眠りに戻っていく蛍でした。

キキョウ科のホタルブクロは、虫たちを蜜で集めて
花粉を他の花へと受粉してもらうようになっています。
自家受粉ができない仕組みで、生命力・繁殖力ともに優れている。
美しい姿から、山野草として栽培されたりもしますが、
うちの庭ではほっておくとどんどん浸食されてしまうので
父がせっせと抜いております。
このホタルブクロは、その父の目をかいくぐって咲いたもの。
花になってしまうと、美しくて、もう手が出せません。
特にこんな雨の日は。
遅れて咲いて、なにより、です。

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